ロープワーク技術の紹介、重機が入れない場所でお困りの場合はお電話ください!

目次

重機が入れない場所の最後の切り札「ロープワーク技術」の世界

「家の裏の崖に生えた木が、大きくなりすぎて倒れないか心配…」
「クレーン車が入らないほど狭い場所にある木を、どうにかしたい」

このように、重機の進入が不可能な場所での伐採は、多くの人を悩ませる問題です。しかし、そこには最後の切り札と呼べる解決策があります。それが、高度な専門技術「ロープワーク」です。

この記事では、特殊伐採の中でも特に専門性が高い、ロープワークの世界をご紹介します。


1. ロープワーク(ツリークライミング)とは?

ロープワークとは、専用のロープや安全器具を駆使して作業員が木に登り、樹上で伐採作業を行う技術のことです。 ただ力任せに登るのではなく、木の状態や周囲の環境を正確に判断し、緻密な計画のもとで作業を進めます。

この技術の最大の特徴は、重機が入れない場所でも作業が可能なこと。建物が密集した住宅街や、車両が近づけない急斜面など、あらゆる「困難な場所」で活躍します。

伝統技術「空師」と現代のロープワーク

かつて日本には「空師(そらし)」と呼ばれる、命綱一本で巨木に登り、伐採を行う職人がいました。
その卓越した技術はまさに職人技でしたが、感覚的な要素が多く、後継者の育成が課題でした。

現代のロープワークは、その伝統技術に世界標準の安全理論や最新の道具を取り入れたものです。
クライマー(登る人)とグランドワーカー(地上支援員)が連携し、安全性と効率性を極限まで高めた、体系的な技術へと進化しています。


2. 安全を確保する2つのコア技術「クライミング」と「リギング」

ロープワークは、主に2つの専門技術で成り立っています。

① ツリークライミング技術

ロープを使って木に登る技術です。しかし、ただ登るだけではありません。

  • どの枝にロープを掛ければ安全か?
  • 樹上で最も安定して作業できるポジションはどこか?
  • 万が一の場合の脱出経路は確保されているか?

など、常にリスクを予測しながら、安全を最優先で登っていきます。木を傷つけず、自身の安全も確保する、非常に繊細な技術です。

② リギング技術(吊り下ろし)

ロープワークの真骨頂とも言えるのが「リギング」です。これは、切り落とした枝や幹を、別のロープでコントロールしながら安全に地上へ下ろす技術のことです。

  1. 切断する枝や幹に、吊り下ろすためのロープを設置します。
  2. 地上作業員と連携し、ロープに適切な張り(テンション)をかけます。
  3. クライマーが枝や幹を切断します。
  4. 切断された部分は、ロープによってコントロールされたまま、ゆっくりと安全な場所へ下ろされます。

このリギング技術があるからこそ、真下に家屋やお墓のような障害物があっても、それらを傷つけることなく伐採作業を完遂できるのです。


3. ロープワークは、知識と経験、チームワークの結晶

ロープワークは、単独で行うものではありません。樹上のクライマーの状況を正確に把握し、吊り荷を操作する地上作業員との、息の合ったチームワークが不可欠です。

危険な高所での作業だからこそ、使用する道具の知識、樹木に関する知識、そして何よりも豊富な経験が求められます。[2]


まとめ

重機が入れない場所での伐採を可能にするロープワークは、まさに「最後の切り札」です。それは、単なる木登りや伐採作業ではなく、クライミング、リギング、そしてチームワークという要素が組み合わさった、高度な専門技術の結晶なのです。

もし、どこに頼んでも断られてしまったような難しい場所の木でお困りなら、このロープワーク技術を持つ専門家にぜひご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次